2011/06/18

とある会津の豆腐屋さんの決意

勝手に転載です。

~~~~~以下転載~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


豆腐屋廃業のお知らせ


今年3.11の大地震と津波に引き続く原発事故の発生以来、事故収拾の進展や会津地域の
放射能汚染の状況を見守りながら、豆腐屋の今後の方針についてずっと考えてきました。
これまで会津産を中心に福島県産無農薬大豆100%の地産地消型豆腐屋の実現に向け
パートナーの契約農家の皆様に様々な無理なお願いをして、創業10年目にして昨年やっと
達成することができました。しかしながら、福島県内の土壌汚染の実態が徐々に明らかに
なるにつれ、今年度の県内産大豆の使用を断念し、4月早々に契約農家に作付けをお願
いしないことをお伝えしました。


その後、会津地域においても、公式発表の数値を用いても年間積算量(累積量)が一般人
の法定基準の1msvを越える見込みとなっています。実際に計測された方々によると空間
線量の値が国や県の公式発表よりも実際は2-3倍以上高いこともわかっています。
さらに事故原発からはいまも放射性物質が放出されていますし、1-3号機がメルトダウン
していることも正式に発表されました。すでに会津も本来避難すべき地域となっています。 


豆腐屋としては大豆そのものは昨年度産ですので問題はないのですが、製造過程において
空気中から放射性物質が混入する可能性は否定できません。このような状況において
豆腐を作る気力も売る熱意も失ってしまいました。また低線量被曝や内部被曝のリスクから
家族の健康を守ることも重要だと考えます。いろいろと悩んだあげく、豆腐屋を廃業して
県外に避難、つまり「原発難民」になることを決意した次第です。

原発事故発生後の東京電力、国、県の福島県民に対する情報隠し、不十分かつ不誠実な
避難計画などの非道な対応には怒りを抑えることはできません。特に県が雇った放射線
健康リスク管理アドバイザーである長崎大学の山下俊一教授による年間100msvまでは
安全と県民に信じさせようとする活動は、極めて許しがたい行為です。国や県の非道な
対応によって中通りの子供たちは今も極めて高い被曝リスクに晒されています。

今回の原発事故によって福島県の海も大地も汚染されました。それを元に戻し補償する
責任は一義的には東京電力にあります。東京電力が加害者で福島県民が被害者です。
もちろん国や県にも責任があります。私は県外に避難した後も福島県民の端くれとして
県民の避難の支援、事故とその後の不手際な事故対応、情報隠しの責任者に対する
責任追及を生涯掛けてやっていく所存です。

1999年に一目ぼれした会津に移住し2000年6月に豆腐屋を創業して以来、支えていただき
応援していただいた皆様には本当に申し訳ございませんが、苦渋の選択をどうかご理解
いただきますようにお願い申し上げます。

豆腐屋の営業は6月12日(日)をもって終了させていただきます。

長い間、本当にありがとうございました。妻ともども心より御礼申し上げます。

2011年6月6日

豆腐屋おはら店主
小原 直樹

~~~~~~~~~~転載終わり 原文ママ~~~~~~~~~~

悔しかろうなぁ・・・
そしてこういう人たちがどれほどの数になろうなぁ・・・

見も知らぬ豆腐屋さん、どうか頑張ってほしい。
あなたの勇気に最大限の賛辞を。

12 件のコメント:

  1. rainbow-forests2011年6月19日 5:54

    勇気と英断ですね…。

    豆腐と言えば大豆もですが、お水が美味しい土地でみなさん作ってますものね。

    私も豆腐大好きでよく豆腐屋さんにいきます。
    お知り合いで豆腐屋さんの娘さんがいますが、早朝から冬は冷たい水の中で一丁一丁丁寧に作ってらっしゃる。
    きっと会津に移住されて作り上げてきたのでしょうね。
    悔しいですね…。
    農家も漁業も食べ物を作ってくださる人たちを大切にしていけなかったら日本という国はなくなりますね。
    日本人が大切にしてきたものが残っていた場所さえも今は汚染されていっているのですから。

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  2. 辛いでしょうね。
    ワタシですらこれを書き写しながら腹が立って腹が立って・・
    ただの豆腐屋さんに「生涯掛けて責任を追求していく」とまで覚悟させるもの。
    自殺してしまった酪農家の方もそうですが・・・

    絶対に許しません。
    許せるわけがない。

    ですがいま、福島の原発は事態の収束どころか6cmの鋼鉄の容器を突き抜けて、間違いなく3000℃近い温度の核燃料が建屋下の8mのコンクリートを溶かして沈み続けていくメルトアウトと呼ばれる状態になっています。
    人類がいまだかつて経験していない領域です。これを誰がどうやって制御できるというのか。

    これを突き抜けてしまえばサーフェスフージョン、つまり直接地面に触れることになり、当然地下水にも影響します。つまり地下水脈の及ぶ地下と地上のすべての範囲の汚染が危険な領域になります。条件によっては水蒸気爆発の恐れがないわけでもないのです。誰にも断言はできないのです。

    ですから今は早くそこから逃げてほしい。
    少しでも遠くに。そう思います。

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  3. rainbow-forests2011年6月19日 10:17

    nobさん…キャベツ農家の方も酪農家の方のあのニュースをみてやりきれない気持ちでいっぱいでした。本当に悔しいです。
    こんな時に岩手では被災証明をほぼ全戸に配布って…あの人はなにをしているんでしょう。

    メルトアウトという大変な事態が起こっているので
    すか?
    相変わらず日本のテレビや報道や専門家はそんな話はしていない…のでしょうね,
    そこまでなってしまったら死の海になってしませんか。
    豆腐屋さんのひとことが…物語っていますね。
    逃げて欲しいnobさんの気持ちと私だったら留まるだろうという両方の気持ちがわかります。
    ただ…知らなくて逃げられなかったという最悪な事態はさけたいのでいちはやく自治体も日本の報道も事実を流して欲しいです。
    国に流されない影響されない報道はないのでしょうね…。
    nobさん教えてくれてありがとうです。

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  4. あくまでも可能性の話ですけどね。
    溶け落ちた燃料が格納容器の下でどうなってるのか誰も知らないわけで。
    チェルノブイリでは建屋基礎(ベースマット)を貫く前に横へ流れ出て「象の足」と呼ばれる状態で固まりましたが、今回の福島もそうであるとは誰にも言えません。

    そもそもその燃料がどこにあるのかわからないのに循環冷却できるとか冷温停止のルートマップとかいってる能天気さが理解できません。

    能天気じゃなくて思考停止なのかもしれませんが(笑

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  5. 悔しいだろうなあ。
    農家の方達もそうだけど、このお豆腐屋さんも、ホントに心を込めて毎日作っていた訳でしょう?腹立つわぁ、もう。
    放射関係は、地方自治体がやっちゃいけなくて国がやるって法律に書いてあるのに、福島には国の実働部隊は行っていないっていう現状だそうで、もう、そんな中に取り残された人達どうすらいいのよね。

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  6. この豆腐屋さん、佐賀を目指すみたいです。
    http://twitter.com/#!/tofuya_ohara
    せめて声援だけでも送ってあげたいです。
    よろしければ・・・

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  7. Ciao nobさん
    一体何万人の人の夢と未来を台無しにしたのだろう
    彼が、その何万人の一人、彼の怒りが何万個の怒りの一個ということに、さらに怒りを覚えます
    彼のHP見ました
    おいしいお豆腐作ろうと夢いっぱいだったんだろうな――  涙
    なんかさ、ホントひどすぎますよ
    更に嘘をつき続ける政府や東電
    隠し続ければそれだけ被害者が増えます
    これはまぎれもなく、大量殺人ですよね
    許せないね

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  8. ちょっと前にブラジル移民の歴史を書いた本を読んだのですが、当時の彼らが妙なリアリティで福島の人たちと重なりました。

    棄民ですよ、そのものでしょう。
    この豆腐屋さんのように独力で、何もかもを捨てざるを得なくてもこの土地を去ることの出来る人はまだしも・・幸せな方なのかもしれません。

    東電は7万人の原発難民に100万ずつ(独身者は75万)握らせて口を封じて猿轡をかませて放り出しました。この後彼らの怒りを、誰かがその声を拾うでしょうか?たぶん否です。

    だったらワタシがそれを拾います。
    拾ってもワタシにはどうしようもないけれど
    せめてそれをワタシはワタシの怒りとして。
    そうじゃなければ切なすぎる。

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  9. 100万あげて、それでおしまいですか?! あまりの無責任さ、信じられないですね! ブラジル移民の事情と重なると書いておられますが、大国がこれまで行ってきた核実験の土地で暮らしている被害者達とも重なります。例えば、核実験場となったアルジェリアやポリネシアの現地住民は、核実験の降下物や漏出放射能によって被曝したことに加えて、 核実験関連施設に現地調達労働力として雇われて、汚染区域の土木建設工事や、汚染した衣服の洗濯等、様ざまな作業中に被曝した住民達も多数いたそうですよ。 それだけでも言語道断ですが、十分な補償がされていない実情に怒りを通り越してしまいますね。

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  10. フランスさんもやりたい放題やってますからねぇ・・・
    我々もね、子供時代を過ごした60年代70年代てのは米ソの大気圏内核実験がドンパチ普通にやられてましたから、そりゃもう浴びてますよ、浴びまくってます(笑
    そんな我々世代が将来の人のためにやっておけることってなんだろな、と最近よく思うのです。
    で、ここはやはりドイツに期待したい(笑
    その世界に冠たる技術力で脱原発のロードマップを是非とも作り上げてもらいたいもんですなぁ。

    日独伊3国脱原発同盟でも(爆

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  11. そういえば、子供の頃、雨を浴びたら、頭がはげるとよく言われてました(笑) 大気圏内も地下でも核実験やりたい放題やってきてますからね、そういう暴力が自然現象の異常反応を引き起こす原因ともなってきているのでしょうね。地下であれだけ核実験やってて、地殻の変動に影響がないわけがない。

    ドイツは環境保護に敏感な国ですから、期待したいと私も希望をかけていますが、政治家のやることですからね、何か利害関係もからんでいるのではないかと。。しばらく状況を見守っていきたいと思います。でも日本より世論が政治に反映されるのは事実ですよ。

    >日独伊3国脱原発同盟でも(爆

    ははは、カルマの因縁を浄化させる為にも?(笑)

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  12. ワタシのスキンヘッドは天然ではなくあくまでも人為的なモノでその事実認識には十分なご配慮とご理解を頂きたく…(爆

    1954年ビキニ環礁でのアメリカ軍の水爆実験で被曝した第五福竜丸の事件が現在の包括的核実験禁止条約CTBTにつながりました。
    この福島の事件(事故とは言いませんあえて)もせめて未来のための何事かにつながってほしいと思いますし、そのために今できることをワタシはやろうと思います。

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