2011/06/25

やっとヒマになったのでまた自然エネルギーを(ry) 四

まだ続くよっ!と書いたはいいけど全然続かなくて海より深く反省している。

で、前回書いた「地域コ・ジェネレーション」ってなんぞ。

コ・ジェネレーションというのは一般的には工場などで出る廃熱を再利用して
総合的な効率を上げるというサーマルリサイクルの発想です。まぁ概ねそのまま
なのですが、ワタシ的には元の意味の「co-generetion」つまり複数の価値を創り出す
という意味を重く見たいのです。

例えばです。ごく普通の自治体のごく普通の生活サービスに「ゴミ処理」というのがありますね?
どこでもやってます、当たり前です。やらなきゃ大変なことになります(笑
ほとんどの自治体はこれを焼却処分します。そのための大型の焼却炉を持っています。

この廃熱は何に利用されているでしょう?

温水を作り出して公営住宅に供給しているところもあるでしょうし、プールや浴場を
併設している焼却場もありますね。この熱で発電できないでしょうか?できるのです。
東京都墨田区でこういう施設が実際稼動しています。 25万kw立派なものです。
ちょっとした火力発電所並みの出力です。生ゴミをバイオ処理してメタン発酵させる施設を
併設すればさらに高効率なガスコンバインド発電も可能になりそうです。

さらに、日本全国津々浦々。どこへいっても美しい水田があります。あぁ、やまとしうるわし。
この水はどこからくるのでしょう?そう灌漑ダムです。農業用水路です。

なぜこれを使わないのでしょうか?簡単です、縦割り行政で農業のものは農業にしか
使えない予算執行になっているからです。他の省庁も事情はまったく同じ。
そこさえクリアすれば日本国中に中小規模水力発電施設を作れます。
もちろん現在でも多目的ダムで灌漑、洪水調整をしながら発電も行うダムは
ありますが数は決して多くないです。特に農水ダム、国交省の管轄から外れるダムでは
堤高が100mを越える巨大なダムであっても発電が行われているダムはありません。

なんともったいない話ではないでしょうか。
用水路は豊かな実りも作りますが電気だって作れるのです。

さすがに出来てしまっているダムを発電用に作り変えるのはかなり困難を伴いますが
ダムの水路、用水の水路に発電施設を設けることは安価でいくらでもできます。
小規模水力なら数メートルの落差の水まで利用できます。

これは栃木県那須にある百村発電所という施設で農業
 土地改良区が作ったものですが、落差はたった2m…
どこにでもある用水路に小型発電装置を置いただけのもの。
これだけで90Kwhの発電能力を持つのです。
これを10基、20基併設したら?1000世帯以上の電力をカバー
できる能力を持つ立派な発電所がすぐできるのです。
のどかな農村が瞬く間にエネルギー基地になり得るのです。

この中小規模水力発電の持つポテンシャルは日本全国で5000万kWh以上と言われてます。
柏崎原発なら7箇所分、福島第一なら10箇所分以上の発電能力。
これを捨てたままにしとく理由がわかりません。大規模ダムだけがスケールメリットを産む
わけでもないのです。

農山村地帯なら小規模水力、漁村なら魚カス等を資源にしたバイオガスプラント、その
ガスと処理したカスを焼却してのガスコンバインド発電、または海沿いの強い風を利用して
沿岸風力または洋上風力、既存防波堤を使った簡易波力発電。温泉地なら地熱でもいい。
もちろん太陽光だって構わない。

そうやって地域需要を地域で満たした余剰電力を送電網で都市部に送電する。
都市部は従来の大規模発電を軸にしながらも周辺全体で需要をカバーするやり方。
従来の大規模な一貫ツリー型発送電網ではなくて言ってみれば電力のクラスタ構造、
各々が生産しつつ消費してバランスを取りながら全体をカバーする構造。

そうすれば過重なピーク需要にあわせて大きな電力をどこかから持ってくるような
方法は無用のものとなる、と考えます。つまり原発は不要になる、ということです。

これが「地域コジェネレーション」なのです。
田舎では昔から当たり前に豊かな恵みを賢く無駄なく利用して暮らしてきました。
無駄にしない、もったいないことしない、というのが当たり前のことだったでしょう。
都市にはできない、田舎だからできることです。

どうです?いい考えだと思うんだけどなぁ......

2 件のコメント:

  1. くぁーーーーーー!!
    さすがはnobさん
    東京で、馬鹿な政治家、馬鹿なニュースキャスターのおバカな言葉しか聞いてなかったので、この知あふるる言葉が気持ち良い――
    そうなんだよね
    やっぱ、21世紀のテーマは、壁を取り除くってことだよね、いかなる分野であろうと
    だって、最終的みんなつながってるんだから、それを区分けして、壁を設けるつーのがもともと変な話でさ
    使えるものはなんでも使いあう
    農業も工業も皆リンクする
    そういうビジョン、
    くゎ―――気持ちいいわーーー
    私いつも総理大臣になりたいって言ってるけど、
    nobさんが総理大臣で私が副でもいいと思い始めてきた
    どう??
    少なくとも、あのあほの柳田なら、私らのがよっぽどお役に立つよね
    あーーわかんねー――日本の政治

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  2. くぅ・・・ほめられコメントに慣れてないのでケツがかゆいですかゆいです。ほめないで!むしろ叱って!ぶって!蹴ってぇーー!!

    っていうか、エネルギー分散型のヴィジョンというのは別に目新しいものではなくて長崎の雲仙市からも電力の特定供給事業の許可対象の拡大、ようするに電気事業法の特例地区(自然エネルギー特区)の申請が出てますし、いろんな議員から従来の法規制では難しいエネルギー事業を出来るようにするエネルギー構造改革特例地域のモデル地域を作るべき、という意見が出されてます。

    なんにせよ縦割りの行政と、それに関連する許認可。ようするに官僚の既得権、すなわち予算執行の権利ってのが一番のボトルネックなんですよね。
    天下りも談合も意思決定の遅さもすべてそこが基点になってるのです。
    民主党の「政府、政治主導」ってのはそこをなんとかする!ってことだったんだけどなぁ・・

    ホント、50年・・・いや、10年でいいから強力なリーダーシップと清廉な思想と強大な政治手腕を持った人物が現われてほしい。
    朝廷時代から1000年続くこの官僚制度を10年かそこらで変えられるような、ある意味狂人のような情熱と行動力を持った人物を渇望してる自分がいます。
    危険だなぁ・・・とも思ったりするんですが(笑

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